アルマ望遠鏡研究者向けウェブサイト


研究支援・助成
  1. HOME
  2. 研究支援・助成
  3. アルマワークショップ
  4. 2015年度前期
  5. AGN 銀河の中心 1kpc->1pc スケールでの質量降着機構の理解に向けて

アルマワークショップ

AGN 銀河の中心 1kpc->1pc スケールでの質量降着機構の理解に向けて

申請者
泉 拓磨
形式
泉 拓磨
日程
2015年12月21日-22日

Final Circular
ALMAワークショップ「AGN銀河の中心1kpc → 1pcスケールでの質量降着機構の理解に向けて」

【日  時】2015年12月21日(月)--22日(火)
【場  所】国立天文台(三鷹) 講義室

【開催趣旨】
活動銀河中心核(AGN)への質量降着機構を母銀河(10kpc)から
降着円盤(<<1pc)にわたり解明することは、
宇宙史における巨大ブラックホールの成長ならびにAGN現象が、
母銀河に与える影響を理解する上で極めて重要です。
この質量降着においては、分子ガスが本質的に重要であると考えられており、
これまで精力的に理論・観測の両面から研究が進められてきました
(たとえばPdBI干渉計によるNUGA計画など)。
その一方で、これまでの観測研究では、分解能・感度の制限から、
銀河中心数百pc以内の降着機構の系統的な研究には至っておりません。
すなわち、比較的先行研究が豊富な、母銀河から中心1 kpcスケールや
降着円盤スケールの研究に比べて、銀河中心1 kpcから1 pc程度までの
質量降着機構は謎に包まれているのが現状です。

この問題はALMAの登場により大きく解決に進むと期待されます。
特に、Cycle 3からはlong baseline観測が実装され、
近傍宇宙では数pcという驚くべき空間分解能も達成可能です。
ところが、これまでのALMA Cycle 0-2での近傍AGN観測において、
その中心領域は形態的・力学的・化学的に極めて複雑であることが判明してきました。
この状況を踏まえると、今後飛躍的に増えると予測される
sub-kpcスケールの観測成果を正しく解釈するためには、
その空間スケールで提唱されている質量降着機構を
様々な観点から整理することが重要であると言えるでしょう。
それは同時に、sub-kpcスケールでのAGN obscuration問題にも
重要な示唆を与えることが予想されます。

そこで、本ワークショップでは、理論と観測の両面から、主に銀河中心
1 kpcから1 pc程度でのAGN質量降着の現状を理解することを目指します。


講演プログラムは下記の通りです。
----------
** 基調講演、* 招待講演
【12/21】
10:00-10:10 泉拓磨(東京大) 「開会にあたって」
10:10-11:00 和田桂一(鹿児島大)** 「Sub-kpcスケールでの質量降着に関して概観」
11:00-11:30 福島登志夫(NAOJ) 「Zonal Toroidal Harmonic Expansions of External Gravitational Fields for Ring-Like Objects」
11:30-12:05 川口俊宏(札幌医科大)* 「pcスケール前後のガス降着: トーラス・降着円盤・巨大ブラックホールの成長」

12:00-13:00 昼休憩

13:00-13:30 行方大輔(筑波大) 「輻射流体計算で探る活動銀河核トーラスのダスト昇華半径付近の構造」
13:30-14:05 峰崎岳夫(東京大)* 「ダストトーラスの観測的現状の概観(r > 1 pcを考える上でのinner boundaryとして)」
14:05-14:20 休憩
14:20-14:50 中川貴雄(ISAS/JAXA) 「CO近赤外線吸収から探る銀河中心pcスケールでのガスの物理状態とアウトフロー:すばるによる高分散分光観測」
14:50-15:20 馬場俊介(ISAS/JAXA) 「CO近赤外線吸収から探る銀河中心pcスケールでのガスの物理状態:あかりと Spitzerによる低分散分光観測」
15:20-15:55 今西昌俊(NAOJ)* 「Sub-kpcスケールでのAGNと星形成の関連(観測)」
15:55-16:25 市川幸平(NAOJ) 「Sudden death of AGN in Arp 187?」

18:00- 懇親会

【12/22】
10:00-10:35 川勝望(呉高専)* 「AGNの活動性とsub-kpcの遮蔽構造について」
10:35-10:55 泉拓磨(東京大) 「核周分子ガス円盤はSMBH成長の担い手となるか?」
10:55-11:25 白方光(北海道大) 「準解析的銀河形成モデルからBHへの質量降着機構に与えられる制限」
11:25-12:00 長尾透(愛媛大)* 「Optical views of dense gas clouds at the circumnuclear region in AGNs」

12:00-13:00 昼休憩

13:00-13:30 竹川俊也(慶応大) 「銀河中心分子層と銀河核周円盤」
13:30-14:00 鳥居和史(名古屋大) 「銀河系中心部の分子雲と磁気流体現象」
14:00-14:20 立松健一(NAOJ) 「ALMA Cycle 4 capabilityの紹介」

14:20-14:40 休憩

14:40-16:00 全体議論(Cycle 4に向けて何をするべきかを特に議論する予定です)
----------


それでは、多くの方のご参加と活発な議論を、世話人一同楽しみにしております。

世話人:泉拓磨(代表/東京大)、河野孝太郎、田村陽一(東京大)
=====================================

研究支援・助成

ページの先頭へ