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アルマワークショップ

系外銀河における微細構造輝線の観測とその理解

申請者
長尾 透
形式
長尾 透
日程
2014年12月2日 − 3日


日時:2014年12月2日 (火) - 3日 (水)
場所:東京大学天文学教育研究センター 講義室

プログラム:

12月2日(火)
13:30 - 14:10 松田有一(国立天文台) [CII]輝線で探る銀河相互作用、インフロー、アウトフロー
PDFファイル 1412FSL_01matsuda.pdf
14:10 - 14:50 矢部清人(国立天文台) 光赤外観測からのコメント
PDFファイル 1412FSL_02yabe.pdf
15:10 - 15:50 山口裕貴(東京大) Herschel 望遠鏡による SMG 分光データ stacking 解析の現状
PDFファイル 1412FSL_03yamaguchi.pdf
15:50 - 16:30 真喜屋龍(東京大) [CI] を用いた高赤方偏移銀河での分子ガス探査
PDFファイル 1412FSL_04makiya.pdf
16:30 - 17:10 泉拓磨(東京大) nearby galaxies での [CI] の観測について
PDFファイル Izumi_2014_FS_v3.pdf

12月3日(水)
09:30 - 10:10 井上昭雄(大阪産業大) [CII]/[OIII]比とALMA Cy2の初期結果
PDFファイル 1412FSL_06inoue.pdf
10:10 - 10:50 長峯健太郎(大阪大) High-z galaxy formation and Submm-to-IR emission
PDFファイル 1412FSL_07nagamine.pdf
10:50 - 11:30 清水一紘(東京大) 将来計画 JWST、WISHに向けた様々な輝線検出の可能性
PDFファイル 1412FSL_08shimizu.pdf
13:00 - 13:40 平下博之(ASIAA) グリーンランド望遠鏡による[N II]205um輝線の観測可能性
PDFファイル 1412FSL_09hirashita.pdf
13:40 - 14:20 松尾宏(国立天文台) 超高解像度の遠赤外線干渉計を作る
PDFファイル 1412FSL_10matsuo.pdf
14:40 - 16:00 議論(各トピックに関する議論の続き、cycle 3 に向けた議論、次回勉強会、等)

ワークショップ趣旨:
銀河中のガスが放射する各種輝線は、観測対象の物理化学状態やガス量を診断する上で極めて有用です。特に静止系での中間赤外から遠赤外線で放射される微細構造輝線は、ダスト吸収の影響を受けず観測対象の物理化学状態などを診断できる強力なツールですが、特に系外銀河についてはこれまで十分には観測が行われてきていません。スピッツァー望遠鏡が近傍銀河からの微細構造輝線を検出し、ハーシェル望遠鏡により観測対象が拡げられましたが、赤方偏移 1 までは感度の面で届いていません。また赤方偏移 4 を超す天体については、サブミリ波まで波長が長くなった微細構造輝線を地上サブミリ波望遠鏡により観測することが原理的には可能ですが、アルマ望遠鏡が動き出すまでは遠方銀河からの微細構造輝線観測は極めて明るい[CII]158 輝線にほぼ限られていました。こうした状況は、アルマ望遠鏡が動き出したことにより大きく変わり、実際に遠方銀河からの [CII]158 以外の微弱な微細構造輝線も観測されつつあります。アルマ望遠鏡とハーシェル望遠鏡の間で観測が難しい中間赤方偏移(z~1-3)についても、将来のスピカ望遠鏡が系統的観測を可能にする見込みです。さらに TMT 望遠鏡が動き出せば、高空間分解能での中間赤外線の微細構造輝線が地上から観測可能になることが期待されます。

以上を踏まえ、系外銀河における微細構造輝線の観測について系統的な理解を深めることが重要であるという観点から、本ワークショップを企画いたしました。本ワークショップでは、オリジナルな研究成果について持ち寄って発表するという研究会形式というよりは、むしろ参加者それぞれが特定のトピックについてレビューを持ち寄る勉強会形式を採用し、観測と理論の両方面から当該分野に関する深い理解を得ることを目指します。また、ALMA cycle 3 を含め将来の具体的な観測に向けた戦略についても意見交換を進めたいと考えています。


世話人:
河野孝太郎(東京大学)
長尾透(愛媛大学)
松田有一(国立天文台)
吉田直紀(東京大学)

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