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ALMAによる観測
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サイクル1

募集内容

アルマ望遠鏡初期科学運用サイクル1公募

東アジア、ヨーロッパ、北米のアルマ・パートナーを代表し、アルマ観測所は、アルマ初期科学運用サイクル1として、2013年1月から10月の期間の科学観測提案を募集します。アルマの最優先課題は66台のアンテナの建設完了でありますが、それと並行してサイクル1共同利用によって世界最先端の観測装置による科学観測の機会を提供します。

<装置スペック>
  • 12mアンテナ32台の「12mアレイ」
  • 12mアレイの最大基線長は約160mから約1km
  • 7mアンテナ9台と単一鏡用12mアンテナ2台の「アタカマ・コンパクトアレイ」
  • 受信機バンド3, 6, 7, 9(それぞれ、波長は約3, 1.3, 0.8 and 0.45mm)
  • 単一視野または150視野までのモザイク観測
  • 連続波およびライン観測
12mアレイの観測時間として合計800時間、ACA観測時間として合計800時間を超えない時間が予定。
<ベスト・エフォート>
サイクル1はサイクル0と同様に、進行中の建設・コミッショニング・性能評価の中での、ベスト・エフォートの形で提供されます。フル性能の66台アンテナで構成されたアルマ望遠鏡の建設完了(2013年後半を予定)が最優先であることから、よってサイクル1では以下の制限があります。
  • サイクル1から次以降のサイクルへの繰り越しは無い(未完了の場合でも)。
  • 品質保証は行われるものの、本格運用の時の標準の品質保障のレベルまでは保障されない。電波干渉計(特にミリ波)の経験があれば、初期科学運用、特にバンド9やACAを含む観測では有利である(経験は必須ではない)。
<観測提案>

公募情報は新しいウィンドウで開く www.almascience.org のサイエンス・ポータルにあるプロポーザル観測準備ソフトウエアOTで準備され、電子的に投稿する必要があります。OTおよび科学・技術審査のために推奨されるLaTexテンプレートはサイエンス・ポータルから入手できます。サイエンス・ポータルでの登録(registration)は、主研究者のみならず共同研究者にとっても必須です。締め切りは2012年 7月12日世界時15時(日本時間24時)です。

<文書>

応募に必要な文書はすべてサイエンス・ポータルにあります。(特に、Proposer's Guide, the Technical Handbook, the Early Science Primerをよく読むこと。)

<サポート>

サイエンス・ポータルにない情報は、Helpdeskのチケットを発行して要求するか、Knowledgebase/FAQを参照する必要があります。どちらもサイエンス・ポータルからリンクされています。Helpdeskチケットの発行のためにはサイエンス・ポータルでのregistrationは必須です。

<データ・アクセス>

アルマ望遠鏡のシステム評価のために取得された科学評価(Science Verification)データがサイエンス・ポータルから取得可能です。また、共同利用観測データは12か月の占有期間を超えた時点で、コミュニティに公開されます。

<観測プロポーザル審査>

すべての観測プロポーザルは、ひとつの国際審査委員会でピア・レビューされます。科学的意義と科学的試験への貢献、およびサイクル1の装置スペックのデモンストレーションの観点で審査され、比較的短時間で科学的成果の出るものが優先されます。サイクル0での結果にかかわらず、サイクル1の科学的意義で審査します。

<マイルストーン>
  • 2012年 5月31日 サイクル1の公募、関連ツールと文書の公開
  • 同日 日本時間24時(世界時15時) 観測プロポーザル提出のためのアーカイブ開始
  • 2012年 7月12日 日本時間24時(世界時15時) 観測プロポーザル締め切り
  • 2012年11月 観測プロポーザル審査結果発表
  • 2013年 1月 1日 サイクル1 開始
  • 2013年10月31日 サイクル1 終了

プロポーザル準備から観測スケジューリングまで

Phase 1: Proposals and Review Process

Phase 1のプロポーザル情報はObserving Tool (OT)を用いて用意する必要があります。Observing Tool (OT)では、ユーザーは、科学的・技術的な文章(scientific case/technical case)、ターゲット指定、オン/オフ・ターゲット時間の指定、感度や観測時間の見積もり、大気状態に関する要請(たとえば大気透過度など)などの情報をプロポーザルに与えることができます。EA-ARCは、東アジア・コミュニティーとALMA観測所の間を取り持つ窓口として、ユーザーがPhase 1のプロポーザル準備をすることを支援します。その支援では、OTの技術的相談や感度計算ツールに関する助け、そしてそれ以外にも観測戦略の相談なども行います。

単一のプロポーザル審査会(Proposal Review Committee)がJAOにより運営されます。科学的意義にもとづくランキングだけでなく、観測所では技術的実現可能性(technical feasibility)について同時に審査します。EA-ARCのスタッフはこの技術的審査に参加します。この審査では、プロジェクトの実現可能性の技術的審査(例えば、感度、スペクトル設定、アンテナ配列、マッピング、キャリブレーション)やALMAですでに観測がされているのかどうかなどの審査を行います。

Phase 1段階に関しての疑問点や質問などあれば、気軽にALMA Helpdeskを通してEA-ARCへご相談ください。

Phase 2: Preparing and Scheduling Observations

投稿したプロポーザルが審査をパスしたら、PIは観測のスケジューリングと実行のために必要な詳細な観測情報をOTを用いて指定・入力するように求められます。ARCスタッフはこの段階のユーザーサポートを行い、そして、ユーザーによって準備されたすべての情報を確認をします。ARCスタッフはユーザーとJAOの間を取り持つ窓口となり、必要に応じてオペレーションスタッフと連絡を取り合います。

それぞれの観測プロジェクトは、1つまたは複数の観測単位(ObsUnitSets)に分けられます。その観測単位(ObsUnitSets)は、およそ45分の科学的観測を行うScheduling Blocks (SBs)が順番に並んだものです。ARCスタッフはすべてのScheduling Blocks (SBs)を確認・チェックします。ARCスタッフによってSBsのチェックが済んだ後に、それらはALMAのアーカイブにサブミットされます。同時に、SBsのチェックのために使ったすべての資料もALMAのアーカイブにサブミットされます。もし、問題が見つかれば、ユーザーはその修正を依頼します。問題が解決される前に、観測が実行のためのスケジューリングをされることはありません。問題には、技術的(OTの間違った使用や間違った出力など)または運用上(ARCの審査でよりよい観測実行手順が見つかった場合など)がありえます。一旦、Phase 2のすべての情報が正しいとなれば、SBsのステータスが"Defined" から"Ready"に変えられることで、観測可能であるとしてチリのALMAオペレーションに送られることが承認されます。Phase 2の完了期限は、それぞれのスケジューリングサイクルに設けられます。期限の時点でphase 2サブミッションがされてないプロジェクトは実行されません。

登録されたScheduling Blocks (SB)はどのタイミングで観測されるのかは、ユーザーやARCスタッフからは指定できません。そのようなプロジェクトのステータスはProject Trackerによって知ることができます。

Phase 2段階に関しての疑問点や質問などあれば、気軽にアルマ・ヘルプデスクを通してEA-ARCへご相談ください。

観測後

CASA
ALMAデータの解析は、Common Astronomy Software Applications (新しいウィンドウで開く CASA )にて行うことができます。CASAのインストールは、リンク先より行うことができます。また、CASAのデータ解析例は 新しいウィンドウで開く CASA Guides より見ることができます。もし、アルマ・データの解析を望むのならば、 ALMA Primer(for Early Science)が干渉計データ解析の理解の助けになります。実際のデータ解析に関する質問はアルマ・ヘルプデスクにて受け付けています。

アルマ・パイプライン(ALMA Pipeline)
アルマ・データは、自動的にパイプライン処理されるようになります。アルマ・パイプラインは、基本的なアルマ観測モードに関して科学的に使用可能なイメージを提供します(2012年後半からの運用となります)。解析されたデータは新しいウィンドウで開く ALMA archive に保管されます。EA-ARCでは、データ解析のオプティマイズをクラスター計算機にて行うことができるようになります(サイクル1では使用できません)。

過去の募集と採択情報

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