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アルマワークショップ

磁場は星形成過程のどの進化段階を律速しているのか?

申請者
古屋 玲
形式
古屋 玲
日程
2016年 3月30日-31日

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セミナー型ALMAワークショップ

「磁場は星形成過程のどの進化段階を律速しているのか?」

のご案内(Final Circular)
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国立天文台ALMAワークショップの助成(注1)を受け、
表記の研究会を開催します。星間物質や星形成における磁場
の役割に興味のある方、とりわけ、若い皆さんの参加を歓迎
いたします。


日時: 2016年 3月30日(水)12:30 -- 17:55
   および 31日(木)09:00 -- 16:55
場所: 国立天文台三鷹 中央棟(東)1階輪講室
http://www.cfca.nao.ac.jp/~cfca/hpc/tutorial/2010INTEL/map.pdf
   【注意】中央棟正面玄関右の講義室ではありません!
       正門から入り、左手のプレハブの建物です。
国立天文台ハワイ観測所Annex会議室 (128.171.203.236)

言語:日本語

趣旨:
分子雲が自己重力で収縮し、星が誕生するというシナリオは
ほぼ確立しているが、そのプロセスにおいて磁場がどのような
役割を果たしているのかは明らかでない。このため、星形成
プロセスにおける磁場の役割に関する論争が半世紀も続いている。
この状況を打破するためには「強い磁場が星形成の進行速度を
律速しているとするならば、それは進化のどの段階か?」を観測的
に突き止める必要がある。このためには、目標天体の距離に
おいて 100AU を切る空間分解能でのゼーマン効果測定が必要
なことは明白であり、これを実現できる望遠鏡はALMA以外に
ない。その一歩として我々は、JCMT 望遠鏡に搭載中の偏波計
を用いたレガシー観測を実行する。この目的は、
(i) ALMA へ観測提案する天体を絞り込む、
(ii) 磁場強度の推定手法の研究を進める、
(iii) 理論計算と突き合わせ、ALMAで測定される磁場強度を予測する、
ことである。
 以上の準備研究を踏まえ、我々は最終的にALMA によるゼーマ
ン効果観測を提案する準備を進めている。これにより星形成の
ダイナミックスにおいて、どの進化段階で磁場が本質的な役割を
果たしているかを突き止める。ALMA 観測では分子雲コアのなか
でも高密度で原始星に付随するガスを狙えるのに対し、JCMT観測
では分子雲コアのサイズスケールしか狙えない。このため、
JCMT観測はあくまでもALMA観測提案のための前座である。
我が国には、名古屋大学を中心とするSIRPOLチームの実績があり、
野辺山 45m 鏡でゼーマン効果を検出する試みも進行中である。
また、磁気星間雲の理論研究においても他の追随を許さない。
これらの叡智を結集し、日本国内に強力なチームを作ることは
喫緊の課題と言える。そこで、ALMAによる星間磁場測定をゴール
の始まりとするため、星間磁場測定で実績のあるグループや
潜在的な関心を持つ研究者が具体的な戦略を議論するセミナー型
ワークショップを国立天文台ALMA室の支援を受けて開催する。


プログラム:

 各講演の割り付け時間のあとのカッコ内の数字は講演時間と
討論の時間をあらわします。

3月30日(水)
_________________________________________________________
Session 1 星間物質の進化と星形成における磁場の役割 座長 岩崎 一成

12:30 -- 12:45 (12min +3min)
「趣旨説明:BISTROからALMAへ」 古屋 玲 (徳島大学)

12:45 -- 13:25 (30min +10min)
「星形成過程における磁場の役割」犬塚 修一郎 (名古屋大学)

13:25 -- 14:05 (30min +10min)
『「あかり」遠赤外線画像による星間フィラメント構造と星形成活動』土井 靖
生 (東京大学)


14:05 -- 14:20 coffee break


14:20 -- 15:10 (40min +10min) 招待講演
「CMB偏光観測衛星LiteBIRDによるB-mode偏光の検出に向けて」市來 淨與 (名
古屋大学)

15:10 -- 15:50 (30min +10min)
「星間媒質進化と磁場」 井上 剛志 (国立天文台)


15:50 -- 16:05 coffee break

座長 富阪 幸治
16:05 -- 16:45 (30min +10min)
「衝撃波圧縮によるフィラメント状分子雲形成」 岩崎 一成 (同志社大学)

16:45 -- 17:25 (30min +10min)
「赤外線における星形成領域の偏光観測」權 靜美 (東京大学)

17:25 -- 17:55
議論: 司会 犬塚 修一郎 (名古屋大学)


3月31日(木)
9:00 -- 9:40 (30min +10min)
「分子雲コアの重力崩壊時の磁気ブレーキの役割と円盤形成」塚本 裕介 (理化
学研究所)

_________________________________________________________
Session 2 ゼーマン効果の観測 座長 新永 浩子

9:40 -- 10:20 (30min +10min) 
「CCSゼーマン観測で探る星なしコアの磁場測定:TMC-1の結果」中村 文隆 (国
立天文台)


10:20 -- 10:35 coffee break


10:35 -- 11:00 (20min +5min)
「メタノールのゼーマン効果」高木 光司郎 (富山大学)

_________________________________________________________
Session 3 偏光・偏波観測の結果の解釈 座長 田村 元秀

11:00 -- 11:40 (30min +10min)
「可視近赤外域の星間偏光観測と星間ダスト・磁場への制限」 川端 弘治 (広島
大学)


11:40 -- 13:00 lunch break


13:00 -- 13:40 (30min +10min)
「星間偏光の定量的解釈と整列機構のレビュー」松村 雅文 (香川大学)

13:40 -- 14:20 (30min +10min)
「ダスト熱輻射の直線偏波と星間磁場」富阪 幸治 (国立天文台)


14:20 -- 14:35 coffee break

_________________________________________________________
Session 4 ALMAでの磁場観測 座長 川端 弘治

14:35 -- 15:15 (30min +10min)
「ALMAでの偏波観測」ALMA室 中西 康一郎 (国立天文台)

15:15 -- 15:55 (30min +10min)
「ALMA Cycle 4のプロポーザル準備のための議論」新永 浩子 (鹿児島大学)

15:55 -- 16:25 (15min +15min)
「観測候補天体の選択」古屋 玲 (徳島大学)


_________________________________________________________

Session 5 計画の具体化 
16:25 -- 16:55
研究計画
ビジネスセッション(注2)

_________________________________________________________
注1:本研究会は、国立天文台ALMAワークショップの支援を受けて開催されます。

注2:ビジネスセッションはどなたでも参加できますが、[tennet:13645]をご参照ください。

注3:本研究会では、国立天文台子育て支援事業
新しいウィンドウで開く http://jouhoukoukai.nao.ac.jp/day_care_support/with-children/kindergarten.html


による支援を申請しました。現在、2−3名の子供たちの利用が予定されており、
若干名の子供たちであれば追加対応が可能だそうです。早めにご相談ください。

□SOCおよび世話人
SOC 問い合わせ先 alma_ws あっと mail.doshisha.ac.jp
 古屋 玲(徳島大;電波)、
 川端 弘治(広島大;赤外)、
 岩崎 一成(同志社大; 理論)

世話人
 大橋 永芳、林 左絵子、中村 文隆、井上 剛志、富阪 幸治、Tae-Soo Pyo(国立天文台)、 
田村 元秀、土井 靖生、尾中 敬、權 靜美、麻生 有佑、權 靜美(東大)、
犬塚 修一郞(名古屋大)、 松村 雅文(香川大)、中西 裕之、新永 浩子(鹿児島大)

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