＜期日＞ 2013年10月22日（火）13:00から23日（水）15:15（予定）まで
＜場所＞ 国立天文台三鷹キャンパスすばる棟大セミナー室
＜趣旨＞
ALMA（アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計）の初期運用が３年目(Cycle-2)
を迎えました。恒星及び星周物質は、分子ガス及びダストが放出するミリ波・
サブミリ波において高感度・高空間分解能を実現するALMAには最適の研究
ターゲットの１つです。観測時間の増加に伴い、様々な進化段階にある様々な
質量の恒星からの質量放出の仕組み及び放出物質の組成に切り込めるのではない
かと期待されます。その中で、新星や超新星など、追跡可能な尺度内での時間変動
を伴う観測対象が、注目を集めています。そこで、より強力なALMA観測提案を
打ち立てる上で、科学的アイデアはもとより、AKARI/Herschel/WISE などから
もたらされる赤外線源大サンプルからの候補天体の厳選が必要です。それに加えて、
各種観測装置で得られたモニターデータを参考にすることも必要でしょう。また、
今後のALMA観測を見越した突発増光現象の捕捉や追跡観測、すばる望遠鏡などに
よる地上高分解能観測なども必要で、研究者間の連携が益々重要なものとなって
きていると言えます。
本ワークショップでは、前半で、Cycle-2 以降に想定されるALMAを使った大規模
展開も視野に入れた恒星・星周物質研究について議論する予定です。現在精力的
に研究を進めている個別天体の探求に閉じず、従来から提起されてきた重要な
テーマに立ち返って、多数天体をサンプルとした観測をも想定した研究戦略を練る
事も含みます。その中で、広い観測分野に渡る連携を通した事前準備研究について
も考慮する必要があるでしょう。後半で、Cycle-2 とそれ以降の具体的観測提案に
ついて議論する予定です。Cycle-0及び1の観測提案申請時及び観測そのものので
見えてきた課題及び観測成果を踏まえて検討を進め、観測提案ドラフトの完成に
つなげたいと思います。
低温度星、進化末期の質量放出星、超新星残骸のミリ波・サブミリ波観測を
キーワードとして、広く関連分野の研究者の皆様の参加を歓迎します。なお
本ワークショップは、国立天文台チリ観測所のALMA Workshop 経費の支援を受けて
開催します。
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プログラム（敬称略）
10/22（火）
13:00-13:05 世話人あいさつ
今井 裕
13:05-13:10 LOC連絡
田中 雅臣
<座長：植田 稔也＞
13:10-13:40 Probing Dust Formation Process in SN 1987A with ALMA
野沢 貴也
13:40-14:10 WISE J1810 の研究現状とALMA観測
山村 一誠
14:10-14:40 低温度星からの質量放出現象について
鈴木 建
14:40-15:20 IRC+10216's Innermost Envelope
新永 浩子
15:20-15:30 休憩
<座長：田中 雅臣＞
15:30-16:00 惑星状星雲NGC 6781の分子化学
植田 稔也
16:00-16:30 宇宙の噴水のALMA撮像
今井 裕
16:30-17:00 Water Masers in W43A: the Onset of Morphological Change of Planetary Nebula
Chong, Sze-Ning
17:00-17:40 Resolving the mass loss from cool evolved stars with the Very Large Telescope Interferometer
大仲 圭一
17:40-18:00 輝線輻射輸送解析のすすめ
村川 幸史
18:15- 懇親会 (武蔵境まで移動）
10/23（水）
<座長：松永 典之＞
09:30-09:50 ALMAと連携したKaVAによる脈動変光星メーザー源の長期モニター
今井 裕
09:50-10:10 W Hyaにおけるダスト凝縮に伴うSiOガス減少の検出
上塚 貴史・瀧川 晶
10:10-11:10 ALMA Cycle-2 に関する解説
立松 健一
11:10-11:20 休憩
<座長：今井 裕＞
11:20-12:15 観測提案についての質問・議論
ALMA Cycle-2 観測提案に対する戦略の検討
12:15-13:15 昼食
13:15-14:30 ALMA Cycle-2プロポーザル作成作業
＜座長：山村 一誠＞
14:30-15:10 観測提案検討の進捗発表
15:10-15:15 世話人によるまとめ
山村 一誠
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＜ ワークショップ世話人＞
今井 裕（代表）、田中雅臣、泉浦秀行、板由房、松永典之、
山村一誠、植田稔也、村川幸史